これからどうする、どうなる!? アメリカで!

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えらそうに聞こえるかも知れないが・・・

今回初めてやった小4理科テストの採点。 たった一つの問題の答案を採点しただけだったが、色んなことを気づかせてくれた。 このテストはアメリカ全土で実施されたものではなく、ある一つの州で行われたものだったので、アメリカ全体がそうだ、とは言えないかも知れないので、その点を踏まえながらも書き留めておこうと思う。

一つ大きく思ったのは「本を読む」ことの大切さ。 いわゆるコミックでもとりあえずはいいかも知れないとさえ思う。 小4の頃と言ったら私は大の「りぼん」ファンだった。 たぶん中学校ぐらいまでは毎号買っていたと思う。 その後は学校やら部活で忙しくなり単行本へ移行し、「ベルばら」、「オルフェイスの窓」、「虹の航路」、「綿の国星」、「SWAN」などなど全巻揃え、大学に入る頃には300冊ぐらいは持っていたと思う。 社会人になってからでも「Banana Fish」だけは単行本が出るごとに必ず買っていた。 「ベルばら」では例に漏れずフランス革命に夢中になり、小学生にもかかわらず、ロベス・ピエールの小難しい政治思想の本なんかも読んだり、フランス語も大学で勉強することになった。(挫折したけどさ。。。) 「Banana Fish」は、その後私にかなり大きな影響を与えることになるJ.D. サリンジャーの作品へと導くきっかけとなった。 (サリンジャーは “A Perfect Day for Bananafish( 邦題:バナナフィッシュにうってつけの日)”と言う作品を書いている)

つまり、きっかけはまんがであってもそこから興味が広がれば、本を読むようになるのでは?ということ。 この理科のテストではとにかくスペルミスが多く、活字を自分の目でしっかりと読んでいないんだろうな、と私は感じた。 例えば基本的な単語、live も lif、leave、lev、liv などになっていた。 こういうよく出て来る単語はコミックでも活字を読むことで、ある程度つづり方は頭に入って来たりするんではないかと思う。

なぜこういうことが起きるのか、と考えてみると、私には身近に小学生がいないので想像するしかないのだが、多分、テレビ、ビデオあるいはDVD、そして会話でしか言葉を認識していないのだろうと思う。 耳で聞いた言葉をそのまま口に出すだけで、言葉を書いたものには置き換えていないのだと思う。 それが顕著に出ていた例が “tongue(舌)”という単語。 かなりの児童が “tongue”を“tung”と書いていた。 確かに“ton”と“tun”は同じ発音、“gue”と“g”も同じ音なので、“tung”とつづっても良さそうだけれど、日本語の「暑い、厚い、熱い、篤い」と同様、どれでもいいってわけではない。 (ちなみに“tung”という単語は tung tree という場合にのみ使われて「桐」を意味する。)

それから一番多かった間違い、there, they are/they're, their がごっちゃになっている。 they are と言う時は「y」の「イ」という音が落ちやすくなり、そうなるとこれらは全部同じ発音になるので、無理もないかもしれないが、それぞれの実際の使われ方は全然違う。 これも本などを読めば、必ず出て来るような単語なのにな、と思わずにいられない。

こういう話をすると夫のTは「教育ママ」としっかり日本語で私のことを呼ぶ。 でも、このログを書くために参考にしようと思って見つけて来た統計(ちょっと古い)を見て、今本当に汗がにじみ出て来た。 心がざわざわする。 こ、これで、本当に大丈夫なのか、アメリカー! 恐いもの見たさに勝てない方だけ、National Institute For Literacy(NIFL: アメリカ国立識字研究所)のページへどうぞ。

と、言いつつ書いちゃうけど、この統計は16歳以上の大人だけを対象としている。 この統計によると、16歳以上のアメリカ人で、英語が全く読めない、あるいはほとんど読めないというレベル1に入る人が23%いる。 そして、中学2年生レベルぐらいまでなら、というレベル2に入る人が27%。 つまり半分の人が識字上、非常に厳しい状況にあるということだ。 もちろんアメリカ生まれでない外国系アメリカ人も数に入っていて、生まれた時から英語環境にいた人ばかりではないので、そういう人達がこの数字につながっているのかも知れない。 しかし、アメリカ生まれのアメリカ人の平均作文能力は国際調査をした高収入国17ヶ国中10位。 世界第一位の経済大国を自称するアメリカにしてはお粗末様ではないだろうか。

NPR(National Public Radio)でこの間「テレビを消そう運動」というのがあるのを知った。 「テレビを絶対見ちゃダメ!」なんて言うつもりはさらさらない。 私も結構テレビっ子だし。 でも、少しテレビの時間を減らして、活字を読む時間を持つことは特に子供達にとっては必要なことだと実感した。 ただ子供達にはそういう押し付け感や切羽詰まった状況を感じさせてはいけないとは思うが、大人は危機感を持たなくてはいけないことだと思う。 自分の子供が学校へ行くようになったら、やっぱり私は「教育ママゴン」になりそうだな。。。


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by soylista_y_bonita | 2005-05-06 17:18 | アメリカの言語